難関国公立大を目指す受験生は、英語と数学の学習に追われ、国語になかなか時間が回せません。
英語と数学の学習のメドが立ってきた夏以降になると、今度はあまり手のつけられていない理科や社会に時間をつぎ込む傾向にあり、国語の学習をセルフ・マネジメントできている受験生はほとんどいないのが現実です。
しかし、国語の学習を怠っていいわけではありません。難関国公立大を目指す文系受験生ならほぼ二次試験まで国語がついて回りますし、対策が遅れがちな国語を得点源にしておくことは受験戦略上、必須となります。また、共通テストまでしか国語を使わない理系受験生であっても、200点分の国語で安定的な点数を確保できればかなり有利となります。ちなみに、2日間にわたって実施される共通テストは、文系科目が1日目、理系科目が2日目となっていますので、1日目に実施される国語を高得点で乗り切れれば、2日目の理系科目の試験にも落ち着いて臨むことができます。
本記事では、福岡国語塾ARCAが国語学習をどのようにプランニングしていくかをご紹介します。
もちろん生徒さんそれぞれの事情を踏まえた上でプランニングしますので、実際の学習プランは生徒さんの数だけあるということになりますが、ここでは標準的な生徒さんをモデルにご紹介します(実際は、しっかりヒアリングした上で緻密なプランを立てます)。
国語が苦手というほどでもないが、かといって得意ともいえないAさんを例にしましょう。模試の国語の偏差値は50前後を行ったり来たり、というのがAさんですが、志望校は地元の難関・九州大学(法)です。
偏差値60以上を目指したいところですので、できれば10ヶ月ほどの学習期間はほしいところですが、夏まで部活を頑張ったので8月に入塾してきたと仮定します。すると、共通テストまで残り約6ヶ月です。「6ヶ月で間に合いますか?」とよく聞かれますが、「間に合うかどうかではなく、〝間に合わせる〟」のです。Aさんに必要なのは、「合格したい」という気持ちだけです。あとはこっち(塾長)がなんとかします。
入塾面談の段階で、Aさんには以下の弱点があることを把握しました。
[現代文]語彙力不足 文章の意味をつかもうとしていない
[古 文]古典文法の理解が曖昧
[漢 文]基礎知識がほぼない
※学校の小テストが厳しいため、古文単語はそれなりに頭に入っているのが救いでした。
まずは、基礎知識の突貫工事をしなければなりません。最初の1ヶ月だけは週に2回来てもらうようにします。2ヶ月目からは週1で大丈夫です。
【8月】
・現代文 語彙リストの暗記/短文を用いた教材の集中演習
・古 文 塾長自ら制作した古典文法速習動画を自宅で視聴→該当範囲を文法問題集で反復演習/古文単語の完全習得(単語を見て1秒で意味が言える状態に)
・漢 文 塾長自ら制作した漢文句形速習動画を自宅で視聴→該当範囲を問題集で反復演習
→ちょっとしんどいかもしれませんが、合格したい気持ちがあるなら必ず乗り越えられます。いや、これを乗り越えなければ九大なんて無理です。大丈夫です、ちゃんとやりきれるよう伴走します。
おそらくこの1ヶ月で、国語の偏差値はマーク模試なら55を超えてきます。どの科目にも言えることですが、偏差値50あたりをウロウロしているというのは、基礎知識があやふやだから以外の何ものでもありません。最初の1ヶ月はこの基礎を徹底的に仕込んでいきます。10ヶ月以上学習期間がとれるならもう少し時間をかけてやることもありますが、国語の学習などいかに早く基礎知識を固めて問題演習に入れるかが全てなので、やる気がある人なら同様に1ヶ月で基礎知識を速習してもらっています。
【9・10月】
家庭学習では知識のメンテナンス。復習の範囲、量、やり方は塾長が全部指示します。指示通りやってください。「主体的・能動的な学習力が~」などという言葉が国語教育関係者から聞こえてきそうですが、そんなこと言っているからいつまでたっても基礎知識グラグラの国語弱者ばかりが量産されているのです。Arca生は塾長の指示通り、粛々と課題をこなすだけです(指示の中に、ちゃんと思考を促す仕掛けは入れてあります)。
・現代文 入試レベルの長さの文章の演習(オール記述問題)→本文の読解メモ、要約までしてもらいます。誰でもできるようになります。
・古 文 やや易しめの文章から始めて、標準レベルの問題演習(記述とマークをバランスよく)→文章中の指定された箇所の品詞分解&現代語訳をしてもらいます。塾長がすべてチェックして誤りを正していきます。2ヶ月あれば標準レベルの問題文ならほぼ理解できるようになります。
・漢 文 重要句形の復習もできるように、読解問題を塾長が選定します。句形を覚えた後は、勉強の感覚さえつかめば独学できる人も多いので、漢文は宿題という形にすることもあります。もちろん疑問点があれば一緒につぶしていきます。
→本当は週に1度の塾での勉強で国語の学習をほぼ完成させたいのですが、宿題という形で塾外での学習時間を週あたり3~5時間とってもらいます。それでも、国語の勉強の約半分は塾の中で完結します。なお、AさんはArcaに通っていなければ10月末になっても基礎知識すら習得できていないでしょう。さすがにそうなると国語を「捨てる」以外になくなってきます。Aさん、8月から始めて本当によかったです。
国語の本格的な勉強を始めて3ヶ月。だいたいの生徒さんは古文と漢文から先に伸びていきます。基礎知識と読解・解答の原理さえわかってしまえば比較的得点に直結するからです。一方、現代文はまだ得点という形で目にみえて成果が出る人は稀です。しかし、それも塾長としては織り込み済みです。むしろ、Aさんは順調に現代文の潜在的な力をつけているはずです。
国語を安定させるためにはいかに古典を安定させるかが鍵となります。特に九大を初めとした難関大二次試験では、古典を素早く解いて、現代文に時間を残すという戦略をとる必要があるからです。古典の実力が安定してくるということは、試験において古典を素早く処理でき、現代文にしっかりと解答時間を残せるということでもあります。
【11月】
11月は現代文集中月間です。すでにAさんは古文・漢文の学習を「宿題でほぼ済ませられる」レベルになっています。本当は塾でも古文・漢文を解かせたいのですが、Aさんには6ヶ月しかないのです。部活を夏まで謳歌した代償として、Aさんには古文・漢文を自宅課題でやってもらいます(もちろん宿題は全て塾長がチェックし、答案も添削します)。
・現代文 塾の中では徹底して記述のトレーニングです。150分の中で文章を3つ。記述は小問数でいえば10問近くやります。すべて答案を添削し、思考過程の確認を一緒にやります。ただ、Aさんは直近のマーク模試で現代文の失点が目についたので、時折共通テスト型の問題演習にも取り組んでもらいます。
→この頃には現代文の記述答案も見違えるほどよくなってきます。現代文の記述の最大攻略ポイントは、「0点の小問を作らない」ということです。せっかく問1・2・3で高得点をとっても、問4が0点だとそれまでの点数も水の泡となってしまいます。むしろ、全ての小問でそれなりの点数を取り、「チリツモで合格点をとる」というのが現代文の正しい戦法なのです。そのためには「解答の柱となるポイントを絶対に外さない」というレベルまで学力を引き上げることが大切です。
【12月】
勝負の12月。Aさんには共通テスト対策に舵を切ってもらいます。学習量10のうち、7が共テ、3が二次です。記述力についてはしっかりメンテナンスさえしておけば感覚が鈍ることはありません。まずは目の前に迫った共通テスト対策が優先です。なお、Aさんは地歴の学習が遅れているということで、国語の宿題はかなり減らします。週あたり1時間程度の分量にしました。これまでかなり頑張ってきたので、このくらい減らしても大丈夫です。
制限時間との闘いの共通テスト。これまで記述力を磨いてきたことが非常に役に立っています。
他の受験生が選択肢を一つ一つ見て時間を取られているのを尻目に、Aさんは「記述ならこういうポイントが入る。あ、それを踏まえているのはこの選択肢だ!」というように、スムーズに解いていきます。記述力=マーク力なのです。
Aさんの悪いクセを発見しました。「難しい問題を深追いして時間を食ってしまう」ことです。
元来マジメなAさん、全ての問題を解きたがるのです。その意気やよし、ですが、共通テストではその姿勢は絶対に裏目にでます。
「1分考えて解答の方針が立たなかったらとりあえず飛ばす」
「大問1題あたりに使う時間は〇分と決めたら絶対に変えない」
この2点を徹底してもらいます。すると、Aさんは共通テストの演習での得点もかなり安定してきました。というところで、正月がやってきました。あとは共通テストに向けてメンタルと体調を整えていく段階です。正月明けは現代文の語彙、古文単語などの知識事項に抜け漏れがないか念入りに確認しつつ、90分5問を通しで演習する「セルフ模試」を3回ほど行っていよいよ共通テスト当日を迎えます。
6ヶ月という期間ですが、苦手だった国語が自信のある科目になったAさん。これだけやればよほどのことがない限り本番はうまくいくはずです。
共通テスト後は、九大の過去問を徹底してやりこみます。単に解き散らかすだけの受験生が多い中で、1問1問から反省を得て「次につながる過去問演習」を塾長とともにやっていくのです。超高得点は必要ありません。「合格者たちが正解している問題をしっかり正解できる力」をつけるだけです。基礎基本の徹底反復がここでも続きます。約10年分の過去問演習を共通テスト後1ヶ月でじっくりとやりこんだAさんは自信をもって二次試験本番へと向かっていきました。
以上、Aさんという架空の受験生の半年間を追いかけてみました。もし半年以上の時間がとれればもっと余裕をもった準備ができます。あるいは逆に「4ヶ月しかないですがなんとかなりますか?」という受験生のニーズにも応えることはできます。ただし、目標点数はAさんよりも低めに設定する(合格者の平均ギリギリがとれればいい等)という形にはなります。どんな受験生であっても、国語をなんとかしたい、志望校に合格したい、という気持ちをもっている受験生をArcaは門前払いすることはしません。
受験生のみなさん、まずはArcaに相談二来てください。そして一度無料体験を受講してみてください。きっと「ここなら国語、なんとかなりそう」と思ってもらえるはずですから。

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